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知識ゼロからのオーケストラ入門

   演奏について

ホールの音響について

【直接音と反射音】

 音楽ホールで聴く音には2種類があります。1つは直接音といってステージの演奏者からじかに発せられた音です。これとは別に、ステージ後ろの側壁や天井にさまざまな角度で取り付けられた反射板や床に反響してから、直接音より遅れて届く反射音があります。聴衆はその直接音と反射音の音が、混ざり合った状態を聞くことになります。

 理想的にはオーケストラの演奏を楽しむための音楽ホールは、ステージで発せられた音がホール全体にくまなく響き渡ると同時にどの位置で聴いても同じバランスで聞こえるのが理想ですが、しかしなかなかそうはいきません。ステージに向かって一番右の最前列などに座ると、コントラバスや、チェロの音ばかりが腹に響き、ヴァイオリンなどの高音部や一部の管楽器の音が聞こえにくかったりします。

 規模の小さなホールですとよほど端のほうでないかぎりはそんなに違いはありませんが、1000人以上の大ホールですと座る場所によりかなり差が出てきます。またホールの位置だけではなく、例えば2階席の下部分にある席などは、音が聞こえにくくなるのは否めません。


 ホールもまたひとつの楽器であるというとの発想から、ホールは設計段階からコンピュータ等を使って様々な実験や工夫研究がなされています。サントリーホールでは、1000万円以上もかけて、10分の1の内部模型を作成して実験したそうです。これまでのほかのホールでのデータをもとに設計し、素材を選ぶので、大きな誤差はでないようになったようですが、それでも音を出してみなければわからないというのが現状のようです。

 さらに演奏者がステージの上で自分の音や他の楽器の音が聞こえにくかったら良いアンサンブルにはならないのは当然のことで、演奏者にとって演奏し易いステージというのも重要なファクターの一つになります。


 また残響については聴衆が半数くらいの時と満席のときとでは、かなりの音の聞こえ方に影響があります。人の肌や衣装は音を反射せずに吸収するからです。新しいホールの多くは、椅子のもたれの左右と上部を板張りにして、クッション部分の布とのバランスを場所によって変えることで、反射と吸収を調節、聴衆が少ない場合と満席の場合の誤差をなくそうとしているとのことです。

【残響時間】

 残響時間についてはクラシック音楽や演劇、またPA(拡声装置)を用いたコンサートに使う場合は大きく違いがあります。クラシックに代表されるアコースティックの音楽等の場合は、音がある程度心地よく響くように適度な残響(2〜3秒)を必要とします。逆に演劇やPAを用いた公演では、残響は邪魔になります。これは残響があると人の声などは響いて聞き取りにくくなるからです。

 日本の自治体によって建てられたホールは、その設立目的からほとんどが多目的ホールであり、式典からクラシックコンサートまでひとつの空間で行う必要があるため、中庸の残響時間に設定している場合がほとんどです。そのため、より良い音環境を求めて、私営ののホールではクラシック専用、オペラ専用、演劇専用、ロック専用等々、その使用目的に合わせた音響仕様のホールが多くなりつつあります。

 ホールの音響は年月が経ち、使い込まれていくうちに変わっていくといわれていますが、その理由については、完成したばかりのホールの壁面(コンクリート)の湿気が次第に乾いていく、ホールの内装が振動を繰り返すことによってより振動しやすくなる、また永年のホコリ等によって目詰まりしていく・・・等々ありますがいずれも意見の域を出ていません。



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