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楽器博士 佐伯茂樹がガイドする オーケストラ 楽器の仕組みとルーツ (ONTOMO MOOK)

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オーケストラの楽器の値段


ヴァイオリン フルート オーボエ

クラリネット ファゴット サクソフォン


ホルン トランペット トロンボーン


テューバ ハープ ティンパニ




 一番安い量産品だと、1万円台からあります。アマチュアの多くは、10万〜数十万クラスの楽器を持っているようです。オーケストラプレーヤーやアンサンブルで演奏活動をしているプロの持っている楽器は、100万〜1000万を越えるくらいまでが普通のようです。優秀なアマチュア奏者でも、このクラスの楽器ならば持っている人がたくさんいます。

 500万円を越えると楽器は数も少なくなり、かなり良いものが多くなります。一方で100万位の楽器でも、気に入る要素を持っているものに出会えることが少なくありません。超一流の演奏家が使う楽器、例えばストラディヴァリウスやグァルネリなどは、「価格」はありません。必要な人が気に入って買うのですから、1億であろうと2億であろうとその時の時価になります。その次のクラスでも、イタリアのガダニーニなど数千万で取り引きされる楽器が多くあります。そして、このクラスのヴァイオリンになると買った値段から下がることはめったにありません。

ヴァイオリンの弓の値段
 ヴァイオリンの弓は楽器同様に非常に重要な要素で、別売りでおよそ本体の1/3くらいの値段のものが使われます。ヴァイオリンとほぼ同様に、フランスやイギリスのオールドの中には、1000万を越える額で取り引きされるものもあります。

 プロが持つものは、やはり100万単位のものが主流です。アマチュアの多くは、10万〜数十万クラスの弓を持っているようです。一番安い量産品だと、一万円台からあるようです。弓の値段を決める要素もヴァイオリンとほぼ同じです。



 フルートはその材質と作り方によって値段はピンからキリまであります。全く銀が使われていない、初心者用の洋白製(ニッケルと亜鉛の合金)量産タイプのフルートは5万〜7万円前後から買えます。また一部のみ銀が使われている(頭部管銀製)量産タイプのフルートが10万〜13万円前後、手作りタイプのフルートが18万円前後、総銀製40万円位になります。総銀製になると音色の深み、奥行きが違い、いわゆる一生使えるフルートです。

 プロ用のものでは、メーカーにより若干異なりますが、管体が14Kのものが200〜300万円、総金製(14K)で400〜500万円、総プラチナ製で500〜600万円と値が張っていきます。プロになると、総金製、それに銀やプラチナと何本も持つ人が多い、弦楽器についで高い楽器です。



 オーボエの値段はかなり高く、学生が使うものでも30万〜40万円くらいが目安です。本格的にやるなら70万〜90万円くらい、上は200万円以上するものもあります。安いものでは樹脂製の20万円台のオーボエがありますが、あまりおススメできないというのが一般的です。



 クラリネットはグラナディラという非常に堅い木で作られます。このグラナディラはアフリカの一部地域でしか採取できず、また成長に何十年もかかるため非常に貴重な材料になっています。そして、その中からより良い木を使うことで値段も上がっていきます。値段は20万円〜50万円程度が最も多く、高級なものは100万円以上します。

 これに対しプラスチック(ABS樹脂)を用いた「プラ管」のクラリネットもあります。プラ管は、だいたい6万円〜10万円くらいの製品が多く、10万円を超えるあたりから木の楽器になってきます。



 ファゴットは安くて良い楽器が少なく最低でも50万円以上していましたが、最近ドッペルロアというメーカーが30万円のファゴットを販売するようになりました。

 プロモデルですと100万円〜300万円台といったところです。高級器としてはヘッケルバスーンが有名です。ヘッケルバスーンは全てオーダーメイドであり、発注時にキーの装備やトーンホールのピッチは当然の事ながら、使用する木の種類やラッカー指定なども行い通常納期で3〜4年はかかります。



 サクソフォンは3万円台から100万円前後くらいのものまで発売されています。10万円台のものは初心者用、大量生産型の楽器で、音が鳴らし易くなっている反面、音色や表現力といった部分で限界があります。20万円〜40万円位が機種も豊富で、20万円以上の楽器になると手作りに近く、作りもしっかりしてきます。

 日本ではYAMAHA製品が人気がありますが、なんと言っても多くのプロに愛され続けるのはフランスSELMER社製のもので、プロ奏者なら必ずもっているであろうというくらいの人気メーカーです。また、サクソフォン属の中で数の少ないコントラバス・サクソフォンは450万位のものもあります。



 価格はメーカーによってかなりの差があります。フルダブルホルンは、安い物でも20万円後半位から30万円台以上になります。本格的なモデルでは50万円前後からとなり、初心者にとってやや高価ではあります。

 アレキサンダー・シュミット・パックスマンなどのヨーロッパ系の楽器は100万円前後の値段が設定されています。日本のヤマハやコーン・ホルトンといったアメリカのメーカーにはフルダブルホルンの安いモデルの場合では30万円〜40万円台で設定されています。高いものになると130万円以上します。マウスピースは1万円前後で購入できます。


 しかし、高い楽器は素晴らしく、安い楽器は鳴らないというわけではありません。最近では台湾製のジュピターとか中華人民共和国製などの楽器がでてきているようです。



 オーケストラで使われる楽器の中では値段は一番安い。その理由は本体材料がすこぶる安いためです。価格は加工に使う材料の価格に応じて、同じモデルなら、ラッカー仕上げ、銀メッキ仕上げ、金メッキ仕上げの順に値段が高くなりますが、それとて弦楽器や木管楽器に比べれば全然安い。では高級品は何が違うのか、一番の違いは製作に要する人件費で違ってきます。

初心者モデルなら3万円前後、本格的に続けるにしても20万から30万円程度出せば、優れたモデルが多いのがトランペットのいいところです。ただドイツのオケ等で良く使われるロータリートランペットは30万〜70万位します。ただし、金管楽器は寿命が短かく、毎日3時間も練習していれば4〜5年たつと音にシンが無くなってしまい、音の塊がベルの先から飛んで行かなくなるので買い替えが必要になるということです。



 トロンボーンの価格は材質と仕上げ、作りによって左右されます。値段はテナーバスの初心者用モデルで7万円位からあります。テナーバストロンボーンやバストロンボーンが10万円位から、テナートロンボーンは20万円位、テナーバストロンボーンで20万円〜30万円、バストロンボーンは30万円位になるとかなり多くのモデルがあります。ドイツのハンドメイドのメーカーのものはこれよりも大分高価になり70万円位します。

 トロンボーンやトランペットなどの金管楽器のほとんどは銅と亜鉛の合金(真鍮、ブラス)で作られていますが、その割合によってイエローブラス、ゴールドブラス、レッドブラスがあります。

 この順に銅の比率は多くなり、値段が高くなります。同じように仕上げもラッカー仕上げ、銀メッキ仕上げ、金メッキ仕上げの順で値段は高くなり、材質と仕上げの組み合わせで音色や吹き心地も変わってきます。



 テューバの値段はスクールモデルで30万円位から、本格モデルになると50万円以上になります。最高級品は100万円〜150万円以上します。

 金管楽器のほとんどは銅と亜鉛の合金(真鍮、ブラス)で作られていますが、材料費としての値段は比較的安いので、値段の違いはその製作工程のほとんどが手作りであることを考慮すると、加工にかかる人件費等の費用となります。



 日本で唯一のハープメーカー、青山ハープ社製のノンペダルハープは30万円位から、またグランドハープは130万円位から、金箔が奢られた500万円以上のものまであります。
グランドハープのランクは響板や響胴などの構造の違いにあります。ランクが上の楽器ほど胴の構造が複雑となっており、より深い音色とバランスのよい音量を望めるように設計されています。
ハープで有名なイタリア製サルヴィ社のプロ仕様のものは300万位〜600万位のものが普及しています。ちなみに最高級ものは1400万円ぐらいするものもあります。



 ティンパニは単体で使われることは少なく、普通音程の異なる4台(S・M・L・LL)で使用されます。値段は4個セットで30万円〜100万円くらいのものが普及しています。ヤマハ製では30万〜70万位、プレミア製で70万位〜95万位です。

 高級モデルでは、アメリカのラディック社、オランダのアダムス社などが有名で1000万クラスのものもあります。ちなみに札幌交響楽団のティンパニはドイツの打楽器メーカー、レフィーマ社製で、高い技術を持つ職人によりパーツの一つ一つに至るまで全てハンドメイドで製作されたもので、価格は5点セットで1200万円だということです。



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