バグパイパプは、リード式の民族楽器です。バグパイプは、スコットランドのものが有名ですが、この他にも独自のバグパイプがアイルランドをはじめ、スペインからトルコに至るまでの広い範囲に存在しています。

　リードの取り付けられた数本のパイプをバッグ（空気溜め）につないであり、口にくわえたブローパイプから羊革製の袋がパンパンになるまで空気を溜めます。その溜めた空気を脇の下でバッグを押し、押し出した空気がパイプを通ってリードで音が奏でられます。

一度演奏し始めると小休止どころか、強弱の調整もできず、笛のように舌で区切りもできないので、細かい装飾音を多用してメロディーに変化をつけます。かつてはスコットランド軍の士気を高めるために用いられたバグパイプですが、哀愁を帯びたその音色はケルト系民族の象徴ともいえます。