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指揮者と暗譜

暗譜というのはスコア(総譜)に書かれている音符のすべてを記憶することです。亡くなった岩城宏之さんは著書の中で、指揮者は本来暗譜はそれほど必要ではないといっていました。ただ、譜面を見ないで振っている方が聴衆に「カッコイイ」と人気なので頑張って暗記するといっています。

 最近は若手、ベテランを問わず、暗譜で演奏する人がほとんどです。交響曲のような大曲やオペラなども暗譜で演奏する指揮者もいて聴衆は指揮者の記憶力の凄さにびっくりします。でもほとんど暗譜で指揮をする人でも、協奏曲や現代作品などは念のため譜面台にスコアを置くようです。

 暗譜すると楽譜をめくる手間がなく、オーケストラの楽員の反応にも注意しながら、指揮に集中できることも大きなメリットでしょう。カラヤンはほとんど暗譜で指揮をし、そのスマートさとカッコよさで有名ですが、時折目をつむって振るのがイヤミだと評されたこともありましたが・・・。

 暗譜の方法として岩城宏之さんはピアニストのルービンシュタインから「目の中にフォトコピーすればもっとも確実に覚えられる」とアドバイスされ、そうして記憶していたのだそうです。そして本番のときは頭の中でこの架空の画面を次々とめくりながら指揮をしていくのだそうです。


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