チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番
クラシック音楽などにはあまり興味のない人でもこの冒頭のメロディを一度は聴いたことがあるのではないでしょうか。古今のピアノ協奏曲の中で最も有名な曲の一つとして知られている作品です。それほどの有名曲でありながら、その生い立ちは不幸なものでした。
1874年、チャイコフスキーは深く尊敬していた、偉大なピアニストのニコライ・ルービンシュタインにこの曲を捧げようとしました。ところがルービンシュタインからは、「訂正不可能なほど拙劣な作品」と酷評されてしまいます。そのため、彼はこの作品をドイツの名指揮者ハンス・フォン・ビューローに捧げることを決心します。
ビューローはこの曲を高く評価し、翌年10月にボストンで初演を行い、大成功をおさめました。現在もこの曲は愛され続け、また多くのピアニストたちの指標ともなっています。 Amazonで試聴
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ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
ベートーヴェンは生涯に5曲のピアノ協奏曲を残していますが、これはその最後を飾る作品です。曲の別名「皇帝」というのはベートーヴェン自身がつけたものではありませんが、まさに皇帝と呼ばれるのにふさわしい規模・内容で、この曲の堂々たる性格を的確に表現していると言えましょう。演奏会で取り上げられる頻度から言っても,ピアノ協奏曲の王者と言っても良い作品です。 Amazonで試聴
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モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番K466
モーツァルトのピアノ協奏曲は全部で27曲作曲されており、どれをとっても秀作なのですが、中でも最も人気があるのがこの第20番ではないでしょうか。
映画「アマデウス」で流れていたので覚えている人も多い曲です。ブラームスもこの曲が好きで、自分でカデンツアまで作っています。初演以来、途切れることなく演奏されたモーツァルトの協奏曲はこの曲だけだったというのも納得がいきます。 Amazonで試聴
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リスト:ピアノ協奏曲第1番
リストのピアノ曲は2曲だけですが、その中でこの第1番はピアノの華やかな技巧が前面に出た親しみやすさを持っているため,第2番に比べて圧倒的に演奏される機会の多い作品となっています。
また第3楽章でトライアングルが活躍することから、「トライアングル協奏曲」という辛辣な皮肉を込めたニックネームを持っています。第3楽章を聞くとこのニックネームもなるほどと思わせる部分もあります。全曲を通じてピアノの巨匠的な活躍に対するオーケストラの迫力が印象的です。 Amazonで試聴
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ショパン:ピアノ協奏曲第1番
ショパンは、ピアノ曲の傑作作品を多く作曲していますが、ピアノ協奏曲は2曲のみです。2曲とも片思いのまま終わった初恋の人コンスタンツィア・グワドコフスカへの燃える思いのさなかに書かれました。
曲はポーランド風の素朴な雰囲気とショパン独特の甘さがバランス良く含まれており,大変人気の高い曲になっています。ショパン・コンクールの本選でもお馴染みの名曲です。 Amazonで試聴
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